2025 East Japan Sound Contest

『2025 East Japan Sound Contest』
の開催が決定しました!
日程等は下記のとおりです。

日時 2025年4月20日(日)

タイムスケジュール
5:00 会場ゲート開門
6:00~8:30 入場開始
8:30~9:00 開会式
9:00~12:00 午前審査
12:30~16:00 午後審査
16:30 表彰式・閉会式
※スケジュールは、エントリー状況等により変更となる場合があります。
場所 花と泉の公園
 住所:〒029-3103 岩手県一関市花泉町老松下宮沢159-1
 電話番号:0191-82-4066


エントリー受付 受付開始:2025年3月1日(土)

受付締切:2025年3月9日(日)


※エントリーの申込は、メールのみの申し込みとなります。申込用紙はホームページよりダウンロードしてください。エントリー開始は3/1(土)の正午より開始します。フライングメールは3/9のメールとさせていただきますのでご注意ください。

※エントリーは先着順となります。定員に達し次第、締め切らせていただきます。

※エントリー台数により、受付締切日前でも早めにエントリーを締め切る場合があります。

※エントリー申し込みは、eastjapan.soundcontest@gmail.comまでメールにて申し込みください。


※出来るだけ「SHOP単位」でSHOP様から発信していただき、件名に「申込SHOP名」で送信してください。

※個人エントリーのお客様は、件名に「フルネーム」を記載し、メール送信してください。



※定員に達したため全てのエントリーを締め切りました。


エントリーシート(Excel)


エントリーシート(PDF)


【エントリーフィー振込先】
口座名:イーストジャパン運営事務局
銀行名:みずほ銀行
支店名:虎ノ門支店
店番号:046
口座番号:普通 4477543



コンテスト詳細
2025年4月20日(日)岩手県一関市「花と泉の公園」にて【2025 イーストジャパンサウンドコンテスト】を開催いたします。

当コンテストは、主催ショップにより構成する「イーストジャパンサウンドコンテスト運営事務局」により運営するもので、評論家の先生方の審査により音質を競う“カーサウンドコンテスト”です。

ただ順位を競うだけでなく、審査後には審査員の先生から音質に関するコメント・アドバイスを受けられますので、今後の音づくりやシステムアップの参考としていただける貴重な機会になると思います。

また、参加者がお互いの車両を聴き合い意見交換を行うなど、ユーザー同士が交流する
“サウンドミーティング”を目的として開催するものでもありますので、同じ趣味を持つ方々との交流を楽しんでいただければと思います。



■「SD~Eクラス」
各クラス分けは「金額別」とし、「SD・A・B・C・D・E」の6クラスとし、A~Eクラスは、エントリー締切後、平均台数(金額別で1クラス20台前後)になるように決めさせていただきます。新設したSDクラスは、システム合計が500万円以上及びSHOPデモカーに参加していただくクラスとなっており、SDクラスの審査員は3名となります。

審査員は、山之内正先生・小原由夫氏・土方久明氏・岩井喬先生・峯岸良行氏・秋山真氏 の6名となっており、後日、事務局にて審査していただくクラスを決めさせて頂き、ホームページにて発表いたします。

※定員に達したため締め切りました。


■「オプションクラス」 6クラス

審査をして頂く各先生(山之内先生YUコース・小原先生OBコース・土方先生HIコース・岩井先生IWコース・峯岸先生MGコース・秋山先生AYコース 6名)を選択し、ジャッジして頂くクラスです。
各先生(6名)共に40台限定です。

審査員クラスの課題曲は、審査員別に指定された1曲で審査します。審査員ごとの課題曲は決定次第公表いたします。

※定員に達したため締め切りました。


■「SHOPオーナークラス」

全車両がエントリー出来、審査員としまして、

AV関西代表・・・・岩元氏
ジパング代表・・・・道祖尾氏

当クラスのエントリー台数を半分にしまして、各SHOPオーナー1名がジャッジ・アドバイスをして頂くクラスです。
各クラス30台、合計60台限定です。

※定員に達したため締め切りました。


各クラスとも、再生メディア・音源に制限はありません。

※試聴時における注意点…試聴されるお客様の中には、ペースメーカーを使用されている方がいらっしゃる場合もございます。いわゆるスマートキーシステムのお車において、スマートキーが車両の近くにない場合や極端に近い位置にありますと、スマートキーが発する電波がペースメーカーに悪影響を及ぼす場合があります。スマートキーは、助手席など適切な場所に置くようにご配慮いただければ幸いです。


カテゴリー 審査員 課題曲 エントリー
フィー
SDクラス システム合計500万円以上及びショップデモカー 小原先生
岩元秀明氏
道祖尾裕二氏
SD~Eクラス共通課題曲

ボーカルとクラシックの2曲で審査します。
15,000円
Aクラス 4,927,980円~3,109,000円 土方先生
10,000円
Bクラス 3,102,000円~1,871,000円 秋山先生
Cクラス 1,764,000円~1,346,364円 峯岸先生
Dクラス 1,320,000円~840,000円 岩井先生
Eクラス 800,000円~120,000円  山之内先生
オプションクラス
(上記SD~Eクラスへのエントリーが必須となります。)
審査員 課題曲  エントリー
フィー
審査員
クラス
審査をして頂く各先生(山之内先生YUコース・小原先生OBコース・土方先生HIコース・岩井先生IWコース・峯岸先生MGコース・秋山先生AYコース 6名)を選んで頂き、選んで頂いた先生のジャッジによるクラスの設定も致しました。


車両審査後に、オーナーに対して審査員の先生からコメントをいただきます。

エントリー台数は、各先生(6名)共に約40台の予定です。

※なお、オプションクラスのみのエントリーはできません。必ず「SD~Eクラスのエントリーをして頂きます。

※定員に達したため締め切りました。

山之内先生
小原先生
土方先生
岩井先生
峯岸先生
秋山先生
審査員別
課題曲

審査員別に指定された1曲で審査します。
各6,000円
SHOPオーナークラス
(上記SD~Eクラスへのエントリーが必須となります。)
SHOP
オーナー
クラス

全車両がエントリー出来、審査員としまして

AV関西代表・・・・・岩元秀明氏

ジパング代表・・・・道祖尾裕二氏


当クラスのエントリー台数を半分にしまして、各SHOPオーナー1名にジャッジ・アドバイスをして頂くクラスです。

各クラス30台、合計60台限定です。

※SHOPオーナークラスのみのエントリーはできません。必ず「SD~Eクラスのエントリーをして頂きます。※オプションクラスにエントリーした場合は更に加算されます。

【審査員の金額別クラス分け】
道祖尾氏…11,888,000円~1,569,871円
岩元氏…1,562,000円~344,000円


※定員に達したため締め切りました。

岩元秀明氏
道祖尾裕二氏
SD~Eクラス共通課題曲

ボーカルとクラシックの2曲で審査します。
3,000円


●SD~Eクラスは、上位6位までを入賞とし、トロフィーを贈呈します。

●審査員クラスは、上位10位までを入賞とし、トロフィーを贈呈します。

●SHOPオーナークラスは、2クラス共に上位10位までを入賞とし、トロフィーを贈呈します。

審査の順番は、A~Eクラスは、審査会場への入場が遅い順番(最後に入場した車両が最初に審査を受ける)となります。
 SDクラスは「くじ引き」により審査順を決定します。

●当日は、午前中にSD~Eクラスの審査を行い、午後は審査員クラスの審査を行い、終了次第表彰式を行います。

●各クラス共にエントリー代金には、「お弁当と飲み物」(1名様分)が含まれます。お弁当の追加がある場合は、事前に申し込みしてください。


●エントリー締切後、各SHOP様に「エントリー受理確認書(エントリクラス番号)」及び振込して頂く「金額確認書」をFAXいたします。(3月13日(木)~18日(火)予定)

●振込に関しましては、各SHOP様でまとめて頂き、振込名を「SHOP様名」にて入金して頂けるようお願いいたします。

●入金後のキャンセルにつきましては、返金が出来ません。

●振込手数料は、各SHOP様でご負担して頂くよう、よろしくお願いいたします。

入金期日は2025年3月25日(火)厳守でお願いいたします。

【振込先】

口座名:イーストジャパン運営事務局
銀行名:みずほ銀行
支店名:虎ノ門支店
店番号:046
口座番号:普通 4477543



【審査方法】

●審査基準に基づき100点を満点として採点を行います。

●審査順は、当日の会場受付エントリーが遅い順に採点いたします。

●審査員は、山之内正先生・小原由夫氏・土方久明氏・岩井喬先生・峯岸良行氏・秋山真氏
        AV関西代表 岩元秀明氏・ジパング代表 道祖尾裕二氏
以上8名です。

●「SDクラス」は3名の先生、「A~E」「オプションクラス」は各クラス1名の先生、「SHOPオーナークラス」はSHOPオーナー各クラス1名計2名のジャッジにて審査いたします。

なお、「SD~E」クラスのジャッジして頂く審査員は、事務局にて決めさせて頂きます。


審査員のご紹介

山之内 正 先生

大学在学時よりコントラバスの演奏を始め、今でも市民オーケストラで演奏会にも出演。年に数回はオペラ鑑賞などの為、海外を訪れる。その知識はオーディオ装置の評論などにも確実に反映されています。

小原 由夫先生

オーディオビジュアル評論家。エンジニアの経歴を持ち、システムの追求を怠らない実践派として有名。

土方 久明先生

ハイレゾやストリーミングなど、デジタルオーディオ界の第一人者。テクノロジスト集団・チームラボのコンピューター/ネットワークエンジニアを経て、ハイエンドオーディオやカーオーディオの評論家として活躍中。「管球王国」、「アナログ」「オーディオアクセサリー」、「HiVi」、「ステレオ」、「ステレオサウンド」「Jaz.in」など幅広い音楽/オーディオ誌に執筆。
2024年にはイマーシブオーディオのリファレンスシステムを自宅に構築し、同分野に深い知見を持つ。元来一人のオーディオマニアであるため、購入者の視点から製品をレビューすることを信条としている。

岩井 喬 先生

オーディオ雑誌を中学生から愛読し、高校時代に真空管アンプの自作も開始。音楽の魅力にも目覚め、音響系専門学校に進学後、都内のレコーディングスタジオに就職する。しかしソフトよりハードが好きなことを再認識し、現場から離れることに。模索を続ける中、ゲーム会社での勤務を経た後、オーディオ誌への執筆の機会を得る。『MJ・無線と実験』『Stereo』『PROSOUND』『オーディオアクセサリー』『analog』などで音楽が生まれる現場での経験を生かしたオーディオ評論を展開。アニメ雑誌の編集経験も踏まえ、いち早く“萌え”とオーディオとの親和性に気づき、イラストとのコラボ『Soundgirl』などを執筆。『アニソンオーディオ』の監修も手がけた。


峯岸 良行先生
prime sound studio form所属エンジニアとして活動、ミックスエンジニアとして多くのアーティストの作品に携わる。またイマーシブサウンドテクノロジーをいち早く取り入れ、映画や舞台の 3Dサウンドを制作してきた。近年はミキシングの経験を生かし、音楽スタジオの音響や音響機器の調整も行う。名古屋芸術大学非常勤講師。

秋山 真先生
音響の専門学校を卒業後、CDマスタリング、DVDエンコードのエンジニアとしてキャリアをスタート。2007年には世界一のBDを作りたいと渡米し、パナソニックハリウッド研究所(PHL)に在籍。ハリウッド大作からジブリ作品に至るまで、名だたるハイクオリティ盤を数多く手がけた。帰国後はオーディオビジュアルに関する豊富な知識と経験を活かし、評論活動を展開中。2019年からは日本オーディオ協会の職員として協会運営にも携わっている。


課題曲

■SD~Eクラス・SHOPオーナークラス 課題曲


Sam Smith, Hikaru Utada / Stay With Me

審査トラック:Track 1/ Stay With Me

ハイレゾ配信:https://mora.jp/package/43000006/00602475030386/


【山之内先生】
サム・スミスの名作に宇多田ヒカルが参加したコラボバージョン。重心の低いリズム楽器に加え一体感のあるコーラスとストリングスが厚みのあるサウンドを作り出しているが、主役はあくまでメインヴォーカル。交互に歌うメロディと声を重ねるフレーズどちらもクリアに再現することが重要だ。ベースとドラムだけでなくピアノの低音も音圧が過剰にならいように注意したい。サム・スミスと宇多田ヒカルそれぞれの声の特徴を忠実に再現することと、エモーショナルな表情を的確に引き出すことも意識してほしい。

【小原先生】
ひじょうにヘヴィなキックドラムだが、そこに意識を向け過ぎると、背後で鳴っている単調なリズムのシンバルの存在を見失う。まずは崩れないビートの安定感だ。宇多田のアルトは、克明な芯を伴った声。対するサム・スミスはファルセットを多用している所為もあり、フワッとしたボヤケた声の定位感に陥りやすいが、とにもかくにもそれぞれの声の質感の違いを明確に描き分けられるかが最重要。ピアノの和音も曖昧にならないよう再現したい。

【土方先生】
イントロから演奏されるキックドラムは重量感を求めつつも力強さを両立したい。宇多田ヒカルのボーカルは適度なリバーブが効いており、透明感が高く、ふくよかさもある。口元の大きさは極端に小さくないが、バックミュージックに対して少し大きめのボリュームでMIXされており、バックミュージックに対して、しっかりと前面に出したいところ。36から入るコーラスは質感が鋭く、そのコントラストの描き分けは意識したい。楽曲全体を通して低音楽器が支配する中、リード・ヴォーカルのサムスミスと宇多田ヒカルが同時に声を出した時の質感とダイナミクスの描き分けが難しく、印象を大きく変えてくる。1:40くらいから音数が増えてくるので、分解能が負けないように、T/Aを含むフォーカスも追い込んでいただきたい。

【岩井先生】
サム・スミスの若々しいクリアな声と、落ち着き良く中域の厚みを持った宇多田ヒカルの声の対比、そしてゴスペルコーラスの厚みをそれぞれ分離良く的確に描き出すこと。さらに冒頭から聴こえるアタック成分を適度に持たせたキックドラムとハイハット・シンバルが織りなす空間性がどこまで再現できるのか。その後に続くベースの存在感や、ピアノのナチュラルさ、後半にかけてバックを彩るストリングスの質感も各々際立ってほしい。コーラスに関してはサビまでがセンター方向にまとまっているため、二人のメインボーカルと定位的に近く、エナジーが集まる傾向だ。そのため、声の成分を丁寧かつ分離良く表現したい。サビが終わり間奏に入るとコーラスは幾分ほぐれ、左右に広がる。この転換の再現性も聴かせ処といえるだろう。また、メインボーカルにかけられたショートディレイ系リヴァーブの階調性にも注目している。

【峯岸先生】
宇多田ヒカルの声は、透明感とふくよかさが共存している。サム・スミスと宇多田ヒカルが同時に歌う場面では、それぞれの声の質感やダイナミクスを適切に描き分けることが重要となる。楽曲全体において、ヴォーカルが持つエモーショナルな表現を的確に引き出すことが肝要です。
36秒から入るコーラスは、楽曲のテクスチャーに鋭い質感を加え、立体感を強調している。このコントラストの描き分けが、楽曲の印象を大きく左右する要素のひとつだ。さらに、1:40付近から音数が増えることで楽曲のエネルギーが高まり、よりダイナミックな展開へと移行する。このセクションでは、分解能の維持が不可欠であり、音の輪郭をクリアに再現することで、楽曲の持つ豊かな表情を余すことなく感じ取ることができる。
この楽曲は、シンプルながらも緻密に計算されたMIX処理が施されており、広い音場の中で各要素が適切な距離感を持って配置されている。リスニング環境によってヴォーカルの前後感が変化しやすいため、音像の安定性にも注意したい。また、ストリングスのアンサンブルは楽曲の厚みを生む重要な要素であり、空間表現におけるリバーブの掛かり方を正確に再現できるかが、再生クオリティに大きく影響する。

【秋山先生】
イントロでは、まずバスドラムの量感、質感を正確にトレースして、スタジオの空気感まで伝えてほしい。続くピアノの重厚な響きは均一性を保ちながら、ベースラインと一体化させ、楽曲の揺るぎない土台としたい。右chで鳴るハイハットは1打1打の強弱の違いが曖昧にならないように。サビで左chから入ってくるスレイベルとの描き分けも重要だ。
主役である2人のボーカルは、お互いの持ち味を存分に発揮させながら、2人がハモった瞬間の美しさをコーラスやストリングスに埋もれさせることなく、しっかりと浮かび上がらせることが、上位入賞の絶対条件となる。


Gewandhausorchester, Andris Nelsons / Bruckner: Symphonies Nos. 0-9 – Wagner: Orchestral Music

審査トラック:Track 48 / Bruckner: Symphony No. 9 in D Minor, WAB 109: II. Scherzo (Bewegt lebhaft) - Trio (Schnell)

ハイレゾ配信:https://mora.jp/package/43000006/00028948645404/


【山之内先生】
ニ短調、3/4拍子のスケルツォ楽章。冒頭の木管のハーモニー、高弦と低弦が交錯するピチカートの動きが不安定な響きを作り出し、クレッシェンドの頂点に達しても曖昧さは解消しない。そこから唐突に荒々しいトゥッティに至り、不安定な和音の印象はいっそう強まる。ティンパニの硬く力強い打音と同様、弦楽器と管楽器も打楽器のような力強い音符でリズムを刻むが、中高音域だけでなく、低音楽器が刻む低音の重量感と厚みを適切に引き出すことが重要。薄く硬い響きではなく、厚くスケールの大きな響きを引き出すことを意識したい。オーボエとフルートのソロパートはにじみのない音色と鮮明な音像定位が求められる。

【小原先生】
木管群の奏でる流麗なハーモニーに、ピチカートの弦の合奏が軽やかにリズムを添えるが、その後のトゥッティの弦・管の合奏は、スタッカートであたかもグイグイ突き込んでくるような鋭さで迫ってくる。低音部を支える管楽器群と、ティンパニの連打も重なり、ここで歪やクリップ感が感じられては台無し。ドアパネルを始めとしたキャビン内のデッドニング、防振対策が問われるところで、それぞれの楽器の定位位置も鮮明に表現したい。スケール感の重厚な、力強くダイナミックな演奏なのだから。

【土方先生】
冒頭の弱音パートは、透明感とノイズフロアの低さを意識したい。さらに鋭すぎない音色と質感が求められるが、左右スピーカーの間の空間に浮かぶディテールが適度なアンビエントを保ちつつ、位置関係が把握できると印象が良くなるはず。0:39から一気に抑揚が上がるが、それを表現す複数の楽器に分解能が負けないように、また、金管楽器、木管楽器、打楽器など質感の違いを描き分け、力強い抑揚が多くの楽器で表現されている点を表現したい。また、本タイトルの場合は、全体的に質感表現が硬くなりすぎな柔軟な質感の中でスケールを演出している。

【岩井先生】
弦のピチカートと木管から始まる静のパートと、ティンパニも加わる動のパートの対比が冒頭から訪れる。この動パートのキレ良く立ち上がる弦楽器群の鮮やかさ、分離の良さがポイントであろう。弦の潤い感の他、木管パートとの距離感、余韻の奥行き感など、非常に空間情報が豊かなことも特徴である。静パートのリリースでその広さ、広がりが伝わるため、音場の残響成分を適切に引き出したい。1分25秒付近からの盛り上がりでは、右ch側の金管パートの浮き上がり感、爽快さも配慮が必要だろう。またその後に続く1分50秒からの静パートでは、微弱なティンパニの粒立ちと木管とのコントラスト、抑揚感も表現できるとベストである。ここはシステムのS/Nも影響するはずだ。さらに動パートのエナジーの強さをどう克服するか。このパワーに負けない解像感、低域のコントロールによって適切な厚みを持たせつつ、音場の見通し、ヌケ感も確保したい。

【峯岸先生】
この楽章は、単なるスケルツォではなく、ブルックナーらしい壮大な構成感を伴って展開する。そのため、音楽のスケールを大きく保つために、低域の支えがしっかりと確保されることが望ましい。響きが薄く硬くなりすぎると、ブルックナー特有の重厚な音楽のうねりが失われてしまうため、広がりのあるスケール感と柔軟な質感を意識する必要がある。
冒頭の弱音パートでは、透明感とノイズフロアの低さが求められる。特に、木管のハーモニーが繊細に積み上げられる部分では、音色の鋭さを抑えつつも、左右のスピーカー間に適度なアンビエントを伴ったディテールが浮かび上がることが理想的である。0:39からの急激なダイナミックレンジの変化では、分解能が損なわれないように、金管楽器、木管楽器、打楽器などの異なる質感を正確に描き分けることが求められる。力強い抑揚の中で、それぞれの楽器の個性が鮮明に表現されている点を捉えたい。
全体的に、過度に硬質な質感にならず、豊かな響きとスケール感を演出しながら、楽器間のバランスとダイナミクスの変化を正確に再現することが、この楽章の魅力を最大限に引き出す鍵となる。
ブルックナーはこの交響曲で、これまでの作品とは異なる表現へと踏み出しており、特にこの楽章では、リズムの鋭さと劇的なコントラストが強調されている。強烈な推進力と不安定な和声が交錯することで、楽曲全体に緊張感が張り詰め、独特のエネルギーを生み出している。

【秋山先生】
現代を代表する指揮者のひとり、アンドリス・ネルソンスがカペルマイスター(楽長)を務めるドイツの名門、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団による、ブルックナー「交響曲 第9番 ニ短調 第2楽章」だ。
他の審査員の方々の解説と重複するが、冒頭のピチカートから徐々にクレッシェンドしてトゥッティに至るまでの間で、広大なダイナミックレンジや強靭なコントラストといったオーディオ性能が問われる。弱音部は車内のS/N、強音部は制振性を最大限に高めたい。この難関を突破できた車両のみが、続く中間パートに進み、芸術点を加算されることになる。



■審査員クラス 課題曲



審査員「山之内先生」クラス
 課題曲

アリソン・バルサム、トレヴァー・ピノック指揮ピノック・プレイヤーズ / バロック・コンチェルト

審査トラック:Track17 / Concerto grosso in D Major, HWV 323: II. Overture. Allegro

ハイレゾ配信:https://www.qobuz.com/jp-ja/album/baroque-concertos-alison-balsom-pinnocks-players-trevor-pinnock/bko3clsxcbg0a

【山之内先生】
高音域で抜きん出た存在感を示すピッコロ・トランペットをアリソン・バルサムとトレヴァー・ピノックのアンサンブルが演奏し、バロック時代の協奏曲を録音したアルバムからヘンデルの合奏協奏曲を課題曲として選んだ。合奏協奏曲は独奏楽器群とオーケストラが協奏的に演奏を繰り広げるバロック音楽の一形式で、ヘンデルの作品はその代表的な例の一つ。本来はヴァイオリンが受け持つ旋律をバルサムのピッコロ・トランペットが華やかな音色で演奏しているが、明るいだけではなく、柔らかさをたたえた音色を再現することが求められる。弦楽器、通奏低音の動きが混濁しないように帯域バランスを整えることも必要だ。そうした課題に加えて録音会場(ロンドン、St Jude on the Hill)の自然な余韻を再現できれば合格点。

審査員「小原先生」クラス
 課題曲

サマラ・ジョイ/Portrait

審査トラック:Track 3 / オータム・ノクターン

ハイレゾ配信:https://www.qobuz.com/jp-ja/album/portrait-samara-joy/xshrbu4l6gcha

【小原先生】
イントロでの右チャンネルからのサックス、左チャンネルからのトロンボーン、それぞれの楽器の短いソロの音像定位がまず明確であること。続くサマラの瑞々しく澄んだ歌声も、定位感が克明だ。このヴォーカルが最前列にあり、その少し後ろに4管のホーン・セクション、さらに後ろにリズム・セクションという音場のレイヤーを見えるように再現したい。流れるように滑らかなホーンのアンサンブルに、サマラの歌声はしっくり馴染んでいて、まさしく5番目のホーンの様相。優しく包み込むような声の質感も的確に再現してほしい。ヴァン・ゲルダー・スタジオ録音ならではの短くもナチュラルな残響感も、再生時に意識したいところだ。


審査員「土方先生」クラス 課題曲

The World of Hans Zimmer - Part II: A New Dimension / Hans Zimmer

審査トラック:Disc 2 / Track11/ Pirates of the Caribbean Suite Part 1」

ハイレゾ配信:https://www.qobuz.com/jp-ja/album/the-world-of-hans-zimmer-part-ii-a-new-dimension-hans-zimmer/tskd691ywbdxa

【土方先生】
映画音楽として人気の「パイレーツ・オブ・カリビアン」のテーマを、オデッサ・オーケストラが演奏する。
イントロでは、ヴァイオリンを中心とした弦楽器の質感表現と定位、さらに左右に歪みのない音場表現がチェックポイント。
40秒前後から映画のエンディングのように盛り上がってくるが、そこではコントラバスなど低音楽器のリアリティと低音域のレンジ(伸び)が求められる。
オーケストラ編成による演奏のため参加している楽器の数は多いが、本楽曲ではコーラスも加わり、音数はさらに多い。その音が混ざり合って不明瞭にならないよう、分解能高く表現したい。
最終的に、映画音楽としての壮大さを、強烈なスケール感と抑揚で表現できればベストだ。

審査員「岩井先生」クラス
 課題曲


丁/呼び声

審査トラック:Track 1 / 呼び声

ハイレゾ配信:https://mora.jp/package/43000100/LAXX02784B00Z_96/

【岩井先生】
TVアニメ『Unnamed Memory』第一期のオープニング曲であるが、穏やかさと力強さが同居する、雄大な曲調が魅力である。中性的で落ち着きのあるボーカルが印象的であり、そのディティールも適度に潤いを持たせ、丁寧に描きたい。基本的にはナチュラルさ、ボディの芯を密度良くまとめ、細くなりすぎないようにしたいところ。またハープやストリングス、アコースティックギターなど、生の弦楽器やバンドネオン、ピアノなど、楽器構成も豊かであり、全体的に音数は多い。高域のハリ鮮やかな音調に対し、リッチで厚みのあるシンセベース、キックドラムとの対比、バランスも肝要であり、声や弦楽器がエネルギーの多い低域にマスクされぬよう心掛けたい。イントロのコーラスが混濁せず、ボーカルと分離良く聴こえてくるか、加えて2番Aメロにおけるシンセベースの圧倒的なエネルギーの制御も重要となる。

審査員「峯岸先生」クラス
 課題曲

The Weeknd/Hurry Up Tomorrow

審査トラック:Track 2 / Cry For Me

ハイレゾ配信:https://www.qobuz.com/jp-ja/album/hurry-up-tomorrow-the-weeknd/r0mco98f1ytfa

【峯岸先生】
感情豊かなボーカルと現代的なアレンジが融合した楽曲です。The Weekndの透明感ある歌声が、内省的でありながらも力強いメッセージを伝え、各楽器が織りなす洗練されたサウンドスケープは、聴く者を引き込む独特の世界観を作り出しています。

聞きどころ:
・The Weekndのボーカルの繊細な表現力とダイナミックな抑揚
・楽曲アレンジが醸し出す空間的な広がりとディテールの豊かさ
・現代的な質感表現にこだわったミックスとマスタリング処理

再生時の注意点:
・低音の量感がしっかりと感じられること
・質感表現のための音響効果を感じることができる

これらのポイントにより、楽曲の魅力を一層引き立てることができます。

審査員「秋山先生」クラス
 課題曲

米津玄師/BOW AND ARROW

審査トラック:Track 1 / BOW AND ARROW

ハイレゾ配信:https://www.qobuz.com/jp-ja/album/bow-and-arrow-kenshi-yonezu/uexv3l1rznd9b

【秋山先生】
話題のテレビアニメ「メダリスト」のオープニングテーマ。「全人類読んでください」とまで語るほど原作の大ファンだった米津玄師が、アニメ化の話を聞いて主題歌を逆オファー。そうして誕生したのが『BOW AND ARROW』だ。私も毎週欠かさず観ているが、3分弱の楽曲の中に作品の世界観が見事に凝縮されていて感服させられた。ちなみに、ジャケットを描いたのも米津本人。アニメ主題歌請負人、ここに極まれりである。

こうした出自の曲なので、普段アニメを観ないという人も、まずはYouTubeでノンクレジットオープニングをチェックして、彼が思い描いた光景を共有するところから始めよう。
https://www.youtube.com/watch?v=H3SUAiwfyp0

このショートプログラムでは、深く広がる重低音と散りばめられた音の粒子の空間描写が勝利の鍵となる。特に注視したいエレメンツは以下の2点だ。

① 少し長めのイントロで、壮大なストーリーの幕開けと、氷上の空気感、臨場感をどれだけ表現できるか。
② 挫折、希望といった様々な感情が目まぐるしく交錯するボーカルを、グングンと加速するスケートの疾走感に昇華できるか。

ラストは、氷の結晶がフロントガラスの向こう側に消えていくようなイメージで、完走させたい。
主催ショップ(北より)

イングラフ
(青森) TEL:0178-38-7213  担当:木村

コンセプトファクトリー
(青森) TEL:0178-51-8104  担当:下道

サウンドツアラー
(青森) TEL:0178-34-5556  担当:石橋

サウンドフリークス
(岩手) TEL:0191-39-2841  担当:佐藤

ラビッド
(岩手) TEL:0191-78-0587  担当:佐々木

サウンドスペース
(宮城) TEL:0224-52-6943  担当:高野

サウンドエスパス
(福島) TEL:0246-62-0707  担当:田巻

コール松本
(長野) TEL:0263-28-1551  担当:小林

カーオーディオクラブ
(大阪) TEL:072-697-4711  担当:高橋

ご不明な点がありましたら、お気軽にご連絡ください。